2015年7月6日月曜日

体育会BLS講習について

BLSとはBasic Life Support(一次救命処置)の略称です。

一次救命処置とは何らかの理由で倒れた人に対して、その場に居合わせた人が救急隊や医師に引き継ぐまでの間に おこなう応急手当のことです。正しい知識と適切な処置の仕方さえ知っていれば誰でもおこなうことができます。慶應義塾体育会に所属する全ての学生に BLS(一次救命処置)の手技を身につけてもらうため、今年度より体育会新入部員を対象におこなうことになりました。

6月18日に初回をおこない現在2回まで講習は終了しています。
現在受付中の講習は最終回の7月13日(月) 27名の空きがあります。(7月6日現在)
今回の講習は体育会所属の新入部員でこれまでに1度もBLS講習を受けたことがない 人
を対象としています。

講習の様子をご紹介します。




講習では

・心臓マッサージができること 
・AEDが使えること

を目標としています。
手技については2ヶ月おこなっていないと忘れてしまう傾向にあるとのことでした。また倒れている人を目の前にした場合、『わからなくても対応しなくてはいけない』ということも念頭においておくようお話がありました。

実技については、倒れている人を発見する場面から意識の確認→協力者を呼び→119番通報とAEDを依頼→呼吸の確認→胸骨圧迫→AED到着→胸骨圧迫交代→AED実行の一連の動作をデモンストレーション。その後、実際に練習をおこないました。

実技の順序
倒れている人を発見
 ↓
肩を叩いて呼びかける→意識なし
 ↓
誰か来てください!
(誰か119番 ・・・はNG。
 過去に救急車が来なかった事例があるので、必ず人を指名する。
 あなた119番通報を、あなたAEDを持ってきてください! 等)

通報については救急車お願いします。ではなく『119番お願いします!』
→他の番号にかけてしまい海難救助に繋がってしまった事例があります)
 ↓
AEDの依頼 
保健管理センターへ連絡(キャンパス内の場合)
 ↓
呼吸の確認(口に顔を近づけ、胸を見て、10秒以上かけない!)
 ↓
胸骨圧迫(強く、速く 5センチ以上)

場所は胸のど真ん中(胸骨下部)を手の付け根で押す
リズムは『毎分100回以上』の速さでおこなう。
(今回はわかりやすくアンパンマンマーチくらいの速さと紹介されています)

AEDの使用方法
※日本国内では現在4種類ほどあり、フタを開けると電源が入るタイプなども有)

本体の電源を入れる
(一番重要です。電極パッドを貼っても電源入ってないければ使えません。また現在設置されているAEDの10%程度は点検がされていないとの報告もあります)
 ↓
衣服を脱がせる(湿布、ペースメーカーなど異物を必ず確認)
 ↓
アナウンスに従い電極パッドを胸に貼る(貼る位置に注意)
 ↓
コードを本体に差し込む
 ↓
解析 
 ↓
ショックが必要な場合→身体から離れるよう周囲に指示
このアナウンスが流れるまで胸骨圧迫は止めないこと
 ↓
周囲にボタンを押すことを告げ、ボタンを押す
 ↓
ショック完了 
 ↓
胸骨圧迫再開

実技は2人一組でおこない、約1時間の講習でしたが胸骨圧迫とAEDの使用方法について繰り返し練習をおこない普段の練習と違う意味で必死になった部員も多く講習終了後は充実した様子でした。
今回の講習では胸骨圧迫を優先した講習となっています。

今回はクリニカル シミュレーションラボ看護師勝田さんにご指導頂いています。

慶應義塾大学医学部 医学教育統轄センター
 クリニカル シミュレーション ラボ
http://www.med.keio.ac.jp/csl-web/

今回の日程で受講が難しい場合は日吉キャンパス保健管理センターにおいて
予定している講習の受講を検討してください。

慶應義塾大学保健管理センター
http://www.hcc.keio.ac.jp/…/branch…/hiyoshi/hiyoshi_news.htm

2015年度BLS講習のお知らせ
http://www.hcc.keio.ac.jp/…/info…/branchnews/hiyoshi/bls.pdf