慶應義塾日吉キャンパスは8月21日(金)~27日(木)の期間、夏期休業とさせていただきます。
お電話でのお問い合わせは休業期間前、あるいは休業期間後にお願いいたします。
また、サイト内フォームでのお問い合わせ、書籍申し込み、メールまたはfaxでの公開講座お申し込み等は
受付いたしますが、お返事は休業期間後となります。どうぞご了承ください。
2009年8月11日火曜日
Metabo改善 Project スタッフミーティング
スポーツ医学研究センターと健康マネジメント研究科では、
メタボリックシンドロームおよびその予備軍の方を対象に、3ヶ月間の集中ライフスタイル改善プログラムを行なっています。
詳しくはこちら
今日は、メタボ改善プロジェクトスタッフミーティングが行なわれました。
小熊祐子准教授を中心として、管理栄養士の橋本玲子先生、
スポ研スタッフ、健康マネジメント研究科大学院生が
スタッフとしてこのプロジェクトに取り組んでいます。
毎月一回行われるミーティングでは、
プロジェクトの進行状況の報告やイベントの計画などが話し合われます。
このプロジェクトは、メタボリックシンドロームおよびその予備軍の方を対象に
食事・運動プログラムを3ヶ月間集中的に行なう事により、健康面で望ましいライフスタイルを身につけ、
プログラム終了後も長期的に維持していくことを目指します。
プログラム期間3ヶ月中は、ライフコーダを使った身体活動量の調査、小熊先生による面談、トレーニング専門スタッフによるマンツーマントレーニング、橋本先生による食事調査など積極的な介入を行ないます。
プログラム参加者の方それぞれについて、現在の状況がスタッフから報告され、
ライフスタイル改善に向けて問題点を見つけ出し、どのように介入して行くかを綿密に話し合います。
今回は、現在介入中の参加者2名についての報告と、
9月に行なわれる「第4回オフ会」の内容検討を行ないました。
「オフ会」とは、プログラム終了後も健康的なライフスタイルを維持していただくために、
スタッフとの交流、また、他の参加者の方との交流の場として、定期的に開催しています。
過去に行なったオフ会では、ノルディックウォーキングや太極拳など軽い運動に参加していただいたあと、
ヘルシー弁当やヘルシーメニューのお食事会を楽しんでいただき、気軽にスタッフに質問したり、他の参加者の方と交流が出来る場を設けてきました。
プログラムが終了した後もライフスタイル改善や維持するための努力や苦労話などは、
みなさん共感されることが多いようで、
「つぎのオフ会まで頑張る!」とオフ会に参加する事を励みにされています。
「第4回オフ会」は9月5日公開講座「スポーツとこころ」終了後に行ないます。
今回のメインイベントは、
トレーニング専門スタッフ八木による「道具を使わずエクササイズ」実践編の予定です。

写真は、プログラム終了1年後のアンケート集計結果を大学院生が説明しているところです。
『ライフスタイル改善プログラム』にご興味のある方は、
募集要項こちらをよくお読みのうえ、
smrc-replay@ml.hc.keio.ac.jp
*本プログラムお問い合わせ専用アドレス
まで、お問い合わせください。
2009年8月3日月曜日
体育会部員対象 血液検査まとめ
6月9、10、11日の3日間で体育会部員を対象に血液検査を行ないました。
すべての部員に報告書をお返ししましたので、
まとめと気になった点について書きたいと思います。
団体数 35 部
検査を受けた部員 393 名
うち男子部員 295 名
うち女子部員 98 名
治療を要する貧血と判定された部員 5 名(すべて女子)
貧血以外で面接や再検査が必要と判定された部員 11 名
【結果のまとめ】
貧血については、ヘモグロビン量の低下がみられ、治療(食事療法、投薬治療)が必要と判定された部員は5名で、すべて女子部員でした。貧血は、主にヘモグロビン量により判定しますが、ヘモグロビン量が基準値内にもかかわらず、ヘモグロビンの原料となる血清鉄量が低値である、いわゆる貧血予備軍が、男子では16名(5.4%)女子では17名(17.3%)いました。そのまま放置するとやがては貧血に進む可能性がありますので、積極的に食事での鉄分摂取をこころがけてください。
その他の項目で、今回特に目立ったのが、CK(クレアチンキナーゼ)の異常高値でした。
CKは骨格筋(筋肉)や心筋に多く存在する酵素です。長時間の運動や、強い筋収縮を伴う運動により、血液中に逸脱し容易に値は上昇します。今回の検査でもCKが基準値を越える検査値が、男子148名(50.2%)女子45名(45.9%)に見られました。日常的に運動を行なっている部員は、慢性的にCKが基準値よりも高めであることは心配はいらないのですが、CKが1,000IU/Lを越えるようであれば、筋肉の損傷が大きく、さらに筋肉痛や疲労などが伴う場合は休養が必要です。
今回の検査では、1,000IU/Lを越える部員は、男子14名(4.7%)にみられました。その中でも、6,000IU/Lを越える異常上昇が3名にみられました。この3名については、医師による面談と再検査を行ない、心配ない値まで下がったことを確認しました。
面談において共通してみられたのは、過度な筋力トレーニングによる筋肉痛や疲労感が残っている状態であったという事です。過度な筋力トレーニングでは、筋肉を大きくする効果は期待できません。また、ここまでCKの値が上昇してしまうような状態は、筋肉が炎症を起こしている状態も考えられ、筋肉の休養が必要です。
筋力トレーニングは闇雲に重い負荷をかければいいというものではありません。正しい知識をもって効果的なトレーニングに取り組んで欲しいと思います。今回の検査の対象は、主に一年生でしたので、入部前の運動経験が乏しい者、運動していない期間(ブランク)が長い者も多いと思われます。トレーニングの開始時は、部員それぞれの運動経験、身体の状態にあったトレーニングを行なわないとやがては故障につながる恐れがあります。トレーニングに関する知識が未熟な一年生には、指導者や上級生が適切な指導を行なって下さい。
その他、血液検査結果の見方や考え方ついては、検査を受けた部員全員に「体育会 血液検査結果のみかた」という資料をお渡ししていますので、そちらをお読みください。
すべての部員に報告書をお返ししましたので、
まとめと気になった点について書きたいと思います。
団体数 35 部
検査を受けた部員 393 名
うち男子部員 295 名
うち女子部員 98 名
治療を要する貧血と判定された部員 5 名(すべて女子)
貧血以外で面接や再検査が必要と判定された部員 11 名
【結果のまとめ】
貧血については、ヘモグロビン量の低下がみられ、治療(食事療法、投薬治療)が必要と判定された部員は5名で、すべて女子部員でした。貧血は、主にヘモグロビン量により判定しますが、ヘモグロビン量が基準値内にもかかわらず、ヘモグロビンの原料となる血清鉄量が低値である、いわゆる貧血予備軍が、男子では16名(5.4%)女子では17名(17.3%)いました。そのまま放置するとやがては貧血に進む可能性がありますので、積極的に食事での鉄分摂取をこころがけてください。
その他の項目で、今回特に目立ったのが、CK(クレアチンキナーゼ)の異常高値でした。
CKは骨格筋(筋肉)や心筋に多く存在する酵素です。長時間の運動や、強い筋収縮を伴う運動により、血液中に逸脱し容易に値は上昇します。今回の検査でもCKが基準値を越える検査値が、男子148名(50.2%)女子45名(45.9%)に見られました。日常的に運動を行なっている部員は、慢性的にCKが基準値よりも高めであることは心配はいらないのですが、CKが1,000IU/Lを越えるようであれば、筋肉の損傷が大きく、さらに筋肉痛や疲労などが伴う場合は休養が必要です。
今回の検査では、1,000IU/Lを越える部員は、男子14名(4.7%)にみられました。その中でも、6,000IU/Lを越える異常上昇が3名にみられました。この3名については、医師による面談と再検査を行ない、心配ない値まで下がったことを確認しました。
面談において共通してみられたのは、過度な筋力トレーニングによる筋肉痛や疲労感が残っている状態であったという事です。過度な筋力トレーニングでは、筋肉を大きくする効果は期待できません。また、ここまでCKの値が上昇してしまうような状態は、筋肉が炎症を起こしている状態も考えられ、筋肉の休養が必要です。
筋力トレーニングは闇雲に重い負荷をかければいいというものではありません。正しい知識をもって効果的なトレーニングに取り組んで欲しいと思います。今回の検査の対象は、主に一年生でしたので、入部前の運動経験が乏しい者、運動していない期間(ブランク)が長い者も多いと思われます。トレーニングの開始時は、部員それぞれの運動経験、身体の状態にあったトレーニングを行なわないとやがては故障につながる恐れがあります。トレーニングに関する知識が未熟な一年生には、指導者や上級生が適切な指導を行なって下さい。
その他、血液検査結果の見方や考え方ついては、検査を受けた部員全員に「体育会 血液検査結果のみかた」という資料をお渡ししていますので、そちらをお読みください。
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