小熊祐子准教授を中心とし、管理栄養士の橋本玲子先生、スポ研スタッフ、スポマネ大学院生が持ち回りで、運動や食事に関する『健康的に過ごすため』の役立つ情報を配信しています。
プログラム参加者以外の方にもとても有用な情報ですので、
こちらのブログにも転載します。
このメールマガジンは2009年9月に配信されました。
**ライフスタイル改善プログラム≪メールマガジン第5号≫**
みなさま こんにちは!
9月に入り少しずつ秋らしい気候に
なってまいりましたがいかがお過ごしでしょうか?
大変遅くなりましたが
今回はメールでもご紹介した
ノルディックウォーキング特集です。
担当は大学院生 大澤さんです。
ノルディック・ウォーキング特集
文責 慶應義塾大学 大学院健康マネジメント研究科 大澤祐介
[自己紹介]
昨年、日本ノルディック・フィットネス協会の公認インストラクターの資格をとり、ノルディック・ウォーキングの普及に努めています。そこで、本メルマガでもノルディック・ウォーキング[導入編]をご紹介します。
■ノルディック・ウォーキング誕生
ノルディック・ウォーキングは、1930年代初頭に北欧フィンランドで誕生しました。当初は、クロスカントリー選手の夏場のトレーニングとして行われたといわれています。その後、専用のポールが開発されたことで選手以外にも広く普及し始めました。今日、母国フィンランドでは5人に1人が日常的にノルディック・ウォーキングを行っており、老若男女問わず多くの人々に親しまれています。そして、日本では2007年に日本ノルディックフィットネス協会が設立したことを契機に、以降徐々にではありますが、認知度が高まっています。
■ノルディック・ウォーキングの健康効果と魅力
[健康効果]
1. 同じ速度でも、通常のウォーキングに比べてエネルギー消費量が20%アップする(※1)
2. 肩や首にかけての痛みやコリを解消する
3. 首から背中にかけて横方向の柔軟性が向上する
4. 上半身の筋肉を活用する
5. 関節や腰に痛みなどがある場合でも悪化しにくい
6. 滑りやすい地面では、ポールが杖代わりとなる
※1
ポールの使い方に慣れた中級者レベルでは20%アップが期待できますが、初級者では通常のウォーキングとほとんど変わらないといわれています。
(佐々木巌『ノルディックウォーキング』大学教育出版、2008年より)
[魅力]
1. 上り坂を楽に歩くことができる
2. いつものウォーキングよりも背筋が伸びている
3. 爽快感がある
4. 二の腕がパンパンになって、二の腕が引き締まる(気がする)
5. 歩幅が大きくなる
(これまでに日吉キャンパス内にて開催したノルディック・ウォーキング イベントに参加された方にお願いしたアンケート結果より)
健康効果については、定期的にノルディック・ウォーキングを行わないと実感することが難しい点が多いと思いますが、魅力については初めて行う方でも分かりやすいと思います。まだ経験していない方は、オフ会やイベントを利用して是非一度お試しください!!
■自分に合ったポール選び
ポールの長さは、身長×0.68が目安となっています。なお、初心者の場合、それよりも短めのほうが使いやすくなります。また、体力レベル、柔軟性、腕の長さ、ウォーキングスピード、長期的な目的やノルディック・ウォーキングを行う地形(例:地面が濡れている場合は滑りやすいので短めの方が行いやすい)などを考慮する必要もあります。もし、ご自身でご購入される際には、一度お問い合わせください。
■ノルディック・ウォーキングの歩き方
ノルディック・ウォーキングは、1.健康増進レベル、2.体力向上レベル、3.アスリートレベル、に分類できます。そして、各レベルによって歩き方のポイントが変わってきます。ここでは、1.健康増進レベルのポイントを紹介します。
[第1段階 引きずり歩き]腕と肩の力を抜いて歩く
慣れないポールを握るとどうしても腕と肩に余計な力が入ってしまうものです。そこで、第1段階では、ポールのストラップに手を通した後、グリップは握らずにポールを引きずりながら歩いてみましょう。

[第2段階 腕振りの練習] 地面を突くのは意識せず腕を振って歩く
肩を中心に腕を振ることを心がけます。通常のウォーキングでは肘を曲げて歩くことが勧められています。一方、ノルディック・ウォーキングでは、肩を中心に肘を伸ばした状態で腕を前に出してみましょう。人と握手をするように腕を前に出すイメージです。
側面から見たときに、腕とポールとで三角形ができればGOOD!!

[第3段階 ポールで地面を突く] ポールで地面を突いて前方向へ推進力をつけて歩く
第2段階のときに、ポールが地面に引っかかった感触があると思います。このとき、少し力を入れてポールで地面を突き、身体を前方向に押し出すようにします。なかなか、初めて行うときは肩や腕に余計な力が入ってしまい。コツがつかめないと思いますが、数回行えばどなたでもできるようになります。ポールをお尻のところまで押すことが身に付くようになれば、健康増進レベル・マスターです。






